長野県・小海町の民話をもとに新たに制作するオペラ『くじらの夫婦』。2025年 秋 の上演に先駆け、この夏JR小海駅でプレコンサートを行います。Trio99メンバーと一緒にその舞台に参加していただく、児童合唱メンバーの練習が始まりました!今回は、初回の様子を詳しくレポートいたします!公演詳細はこちら「みんなが初めて歌う人」8月9日(金)にJR小海駅で開催するオペラ『くじらの夫婦』のプレコンサート。その舞台に児童合唱として参加してくださる小学生〜高校生を地元で募集しました。初回の練習に集まったのは、小学1年生〜中学3年生の7人のメンバー。Trio99からは木村はる奈が参加したほか、『くじらの夫婦』の作曲を担当される西下航平さんにもご参加いただきました。今回 児童合唱メンバーが歌うのは、「北風小僧の寒太郎」「くじらのバス」そしてオペラ『くじらの夫婦』より「松茸の精のわらべうた」の3曲です。「北風小僧の寒太郎」と「くじらのバス」は、小海町で幼少期を過ごした井出隆夫さんが作詞を手掛けられた、小海町ゆかりの楽曲。「松茸の精のわらべうた」は、オペラ『くじらの夫婦』のために西下さんが書き下ろしてくださった新曲です。練習前、西下さんはこの曲について「みんなが“初めて歌う人”になる曲です!」と紹介。まだ誰も歌ったことのない曲を歌うというのは、新作オペラにつながる今回の企画ならではの経験です。合唱指導を担うのは、長年 長野で音楽を教えられていた内田満先生です。5年前には、小海小学校で音楽を教えられていたという内田先生。校庭で大きなくじらの風船を飛ばしたというエピソードとともに、その時の写真を見せてくださりました。その当時は「くじらの夫婦」の民話を知らなかったそうで、「知っていたら2頭飛ばしたんだけどね」とお話しされていました。さらに、Trio99メンバー近藤圭の小学校の頃の恩師でもある内田先生。当時は「圭くんって呼んでた」「まさか声楽家になるとはね」なんてお話も伺うことができました。「ピアノの練習じゃないんだよ!」そんな和やかなあいさつから始まった練習でしたが、初めての環境に児童合唱メンバーはまだまだ緊張した様子。一人ひとり自己紹介をしましたが、消え入るような声で名前を教えてくれる子も多く...。さすがの先生も、少し心配されたようです(笑)。今回歌う3曲のうち、どれから練習を始めるか。内田先生はメンバーに問いかけます。7人のメンバーは、戸惑いながらも「北風小僧の寒太郎」を選択。みんなすでに知っている曲だったので、内田弘子先生のピアノに合わせて早速歌ってみるも...。やっぱり緊張で声が出ないメンバー...!歌が全然聞こえず、「ピアノの練習じゃないんだよ!」と内田先生。ところがこの緊張すら解いてしまうのが、内田先生のご指導。先生は再びメンバーに問いかけます。「あと何回やったら歌える?」「1回?2回?3回?」メンバーが「3回」のところで挙手すると、「よし、3回やろう」と初めから繰り返して練習していきます。1回1回歌うごとに、「間違えてもいいよ」「細かいことは後でいいから」とアドバイスを出す先生。3回の練習が終わったところで先生は、スタッフや親御さんがいる方を向いて歌うようメンバーに指示を出します。初めて“お客さん”に向けて歌う「北風小僧の寒太郎」。「ピアノの練習じゃないんだよ!」と言われてから10分足らずで、しっかり声を出して歌えるようになったのです!これには木村や西下さんをはじめとするスタッフ、そしてもちろんメンバーの親御さんも拍手を送ります。「楽しんで歌うのはOK!」と先生。〈楽しく歌う〉という第一の関門はクリアです!「だけどね、本番ってのがあるんだよねぇ(笑)。本番は、楽しんで歌えばOKじゃないんだ」そう、ここからが本格的な合唱練習の始まりです。鬼ごっこ「みんなの集中力は何分続く?」先生がメンバーに問いかけます。10分、20分、30分...メンバーそれぞれ、挙手をして答えます。先生「僕はね、年をとって伸びて...15分」「でも合唱やってる時は、いくらでも集中できる!」なんてジョークも交えながら、一度休憩を取ることに。ちなみに、休憩の時間をどのくらいにするかも、先生がメンバーに問いかけて、結果〈6分〉に決まりました(笑)。休憩に入る時にも、内田先生のナイスご指導が光ります。「せっかく出会ったんだから、お家の人のところ行かずに、このメンバーで遊びましょう!」メンバーは困惑...するかと思いきや、さっと集まり、誰からともなく鬼ごっこをはじめたのです!練習会場の小海町総合センターは、学校の体育館ほどある広い施設。すっかり緊張がほぐれたメンバーたちは、その中を全力で走り回っていました。でも、約束の〈6分〉が経過すると、年長のメンバーが「時間だよ」と声を掛けて元の練習態勢に戻っていきます。練習初回にして早くも、心強いチームワークが出来上がっています!いよいよ新曲練習の後半では、いよいよオペラ『くじらの夫婦』のために書き下ろされた新曲「松茸の精のわらべうた」の練習に入ります。後半でも内田先生の楽しい指導がきっかけで、さらにメンバーたちの歌に変化が現れたのですが、それは次回の記事でお伝えいたします。練習後の懇親会では、合唱と全く関係ない珍事も!お楽しみに!公演詳細はこちらただいま追加募集中!児童合唱へのご参加をご希望の方は、こちら>・小学生〜高校生 対象・参加無料・定員になり次第締切